『21. 春』


浅羽は四季の中では一番春が好き。

というのも、日差しが柔らかく、木々の芽は膨らみ、花は咲き、風も緩み、何となく空気はポカポカ。
そんなホンワカとした雰囲気も好きなのですが、学校や会社等でのスタートも春でして。
それが何だか自分が何かを始めるわけではなくても、何かが新しく始まるような、そんな予感を
感じるからだというのも一つです。
だからと言って、自分から何かを始めるとか、そういうわけではないのですが(笑)

あとは、大好きな桜が咲く季節だからというのもありますね。
ピンクは苦手ですが、桜色は好きだと言っていたりもしますが(笑)
桜は、花が咲いている時期こそ短いものの、その中で沢山の人を魅了させる力があります。
その短い時のために、それ以外の時期は力を温存させているような気もします。
そして、一見儚くありつつもそんな力強さもあります。

これと言って、何か人より優れている取り得があるわけでもない自分。
それでも何時の日にか、この桜のように咲き誇れる時があるかも知れない。
というよりも、そうあって欲しいと願っている。
それには、もっと色んな意味で自分自身を磨いて鍛えないといけないのでしょうけどね(苦笑)

でも、もしその日が来た時には。
そんな自分自身を褒め、誇りに出来たら良いですよね。


しかしながら、その反面では季節の変わり目なのか精神的に不安定気味になってしまいがちに
なるのも、この季節だったりします。
まぁ、秋から冬にかけても不安定気味になりやすかったりしますが…
考えてみたら、いわゆる五月病も春ですしね。
そう思うと、ちょっと気は楽になるかも知れないですかね。

自分の場合、自分自身に対する不安というものが特に強まります。
兎に角、自分自身というものになかなか自信が持てない人なので、色んな意味で不安に襲われて
しまいがちになるのです。

なるべくそうならないように、大好きな歌を一杯流して一緒に歌うことで心を落ち着かせようとしたり、
お笑いやバラエティー番組などを見て笑い転げたりして、変な方に考え込まないようにさせてみたり。
大して日常と変わらないことかも知れませんが、逆にそうすることが大事なのかも知れないなと。

あとは、そういう想いを詩にしてみるのも実は一つだったり。
そういう時だからこそ出来ない詩もありますし、後でその時の心情を振り返られる。
そして、詩を書く行為をしながら心の中のものを吐き出すことが出来るのも利点かなと。
といっても、浅羽は掃き溜めの場という意味だけで、詩を書き続けているわけではありませんので、
その辺は悪しからず。

あと、自分の頭をポンポンとしながら『大丈夫』と言うのも、個人的には結構効果があります。
そのままの自分で「大丈夫」、頑張ると思い過ぎなくて「大丈夫」、焦らなくても「大丈夫」…
兎に角自分自身を否定しないことが、自分には先ず必要なことかも知れません。

春に焦がれ、春を想い、春を待つ。
今からもう桜が待ち遠しいこの頃です。


2006/12/9(SAT)

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