『Nothing』


いつも 変わらぬ笑顔で
みんなを 見つめていた
誰に何を 言われようとも
怒りを 表さずに

僕らに 幸せを振りまき
安らぎ 与えてくれたね

それも今では もうないね
きみはここに いないから
だけど本当に 好きだった
そんな言葉 遅いけど


何をするにも 夢中で
無邪気に 楽しんでる
君を見てる それだけで
みんなは 和んでたよ

疲れを 見せない分だけ
心が少し 痛むけど

それも今では もうないね
君は二度と 来ないから
だけど もう一度逢いたい
そんな願い 遅いけど


素直な気持ち 隠して
何にも言わずに 微笑むよ

それも今では もうないね
僕の前には 出てこない
だけど もう一度逢えたら
君に 何と言うのだろう

それも今では もうないね
きみはここに いないから
だけど本当に 好きだった
そんな言葉 遅いけど



1993/12/25〜1994/2/22



この詩は、フジテレビアナウンサーの逸見政孝さんが亡くなったことがきっかけで書いたものです。
以前は結構堅物だったらしいのですが、浅羽が逸見さんを逸見さんだと意識するようになった時には
柔らかい雰囲気って感じで結構好きな方でした。

浅羽の頭の中では、「平成教育委員会」での印象が強く、この詩もその番組で見ていた
逸見さんを思い出しながら書いたものです。

多分、この詩を見るたびに逸見さんのことを想い出すのだろうな。


2004/8/14(SAT)

(C)Tsukasa Asaba
clip art by Little Eden