『ひとりごと −Stories−』
ただぼんやりと壁によりかかる状態で座っていると
思い浮かぶのは、どうでも良いようなことで。
時に自分自身がどうでもよいような存在なのではないかと
思えてどうしようもなかったり
何もかもが嘘に見えて仕方なくなってみたり。
大体、そう思えてしまうというのは
過去にそう思わされざる出来事があったからなんだけれど。
だけど、この気持ちは誰かに言うことではないと思っている。
というよりも、「この人になら」と話しても理解してもらえなかったり
後々に、自分のこの想いは相手には何も届いていなかったんだと
思い知らされるだけだから。
それならもう、この気持ちを押し隠したままで
明るく振舞っている自分を見せているだけで良いやと
落ち込んでいようがそんな素振りは見せないままで良いやと
段々そうなってきた。
その分、一人になった時の反動は酷いのだけれど
だからと言って、そんな自分に気付くれる人は今のところいないし
逆に甘えるにも、どうやって甘えたら良いのかが分からない。
一度甘えてしまうと、何所までも甘えが出てしまうというのも
例え甘えても、結局相手に突き放されてしまうだけだということも
過去に思い知らされたことだった。
結局何時だって自分の想いとは逆になってしまうから。
どんなに相手のことを想っていたとしても
相手には届いてはくれないどころか、自分の元から離れて行ってしまう。
だから、もう誰にも心なんか開かずにいれば良いんだと
もう誰も信用なんかしなければ良いんだと
何もかも割り切れたら、どんなに気が楽だろう。
何もかも無関心になれたら、どんなに心が楽だろう。
いつも前向きに生きたいと思っているのに
どうしてこうも簡単なことで崩れてしまうのか。
どんなに楽しい日々が続いたとしても
ほんの僅かなたった一瞬のことで
どうして全てが崩れ去ってしまうのか。
そんな風に考えてしまう自分が嫌で。
そんな風にしか思えなくなってきている自分がとても嫌で。
どうしてこうなってしまったのか。
このままこうなるしかなかったのか。
何が悪かったのか、何が原因だったのか。
どんなに誰かに問いかけても
どんなに答えが欲しくても
思い切って言葉にしてみたとしても
結局、答えなど返っては来ない。
やっぱりこんなことを考えてしまうのは、自分が変なのだろうか。
でも、それも誰かに問いかけたとしても答えは来ないだろうし、
例え本当に変だったとしても、答えにくいだろう。
胸の中でモヤモヤしているこの想いは
何所に行って、どうなるのだろう。
それとも、このまま胸の中から出ることもなく
何時まで経ってもモヤモヤしていなければならないのだろうか。
ぼんやりとし始めた時は、何てことのないことを考えていたはずなのに
いつの間にか次第とその考えは悪い方へと働いてゆき、
ドンドンそのまま悪い方へとエスカレートしていっては
そんなことを考えたいわけではないのに思考は止まらなくなってゆく。
そんな中、開いたドアにも全く気付かずにいた。
『ねぇ』
「……………」
こんなことを考え出したらキリがないけれど…
『ねぇ!』
「……………」
もしかして、本当はここにいてはいけない人間なのかな…
『ねぇってば!』
肩に手を置かれて、ビクッと体が揺れた。
「な、何?いきなりビックリさせないでよ」
『いきなりじゃないでしょ。さっきから声を掛けているってのにさぁ』
「えっ!?あぁ…うそ?」
全然何にも耳に入ってなかった。
『うそじゃないってばー』
ちょっとムッとしたような顔になっている。
「…ごめん」
『まぁ、いいけどさ』
やれやれといった顔をしながら、ちょっと微笑んだ。
『どうしたの?何かあった?』
「いや、ただボーっとしてただけ」
もしかして…今の話、声にしていた…か?
『そう?それなら良いんだけど。
そろそろ時間になるからと思って』
「あー…もうそんな時間?
ありがと。準備したらすぐ行くから」
いやに心臓がドキドキ鳴っている。
『うん。じゃあ先行って待ってるから』
そう言うと、部屋を出ていった。
その反応から、さっきまでのことを声には出していなかったんだと確認すると
思わずフゥッとため息を吐く。
「…危なかった」
ドキドキしている心臓に手を当て、軽く深呼吸を数回
どうにか段々落ち着いてきたようだ。
そう、これは誰にも言わない
言ってはいけない
ここだけの独り言
荷物を手に取ると、すぐに部屋から出て行った。
2005/5/25(WED)〜2005/6/8(WED)
久々の文章です。
前回からは…約1年ぶりですか〜。
そう思うと早いといいますか、遅いといいますか…
多分「ゴスソングで100のお題」を書いているからかも知れませんが、
久々という気もしないというのが本音だったり。
元々浅羽はネガティブな人なので、こういった話の方が出てきやすいような気がします(苦笑)
これまた自分のことも多少なりとも入れていたりしてますし…
自分が暗い人間だと思ってますよ?一応そのくらいの自覚はしてるつもりです(笑)
ちなみに、今回の作品は詩の「ひとりごと」をイメージしたものではない…つもりです(汗)
タイトルを付けた後に、そういえば同じタイトルがあったなぁ〜と(笑)
2005/6/24(FRI)
(C)Tsukasa Asaba
photo by F.P.K